【甲子園】金農(かなのう)ナインの情報まとめ【第100回大会】
本日午後から平成最後の夏の甲子園、決勝戦を控え、今このブログを書き始めている次第です。
昨日、8月20日(月)のTwitterのトレンド1位を獲得し、今、空前絶後の大フィーバーとなっている「金足農業」。
何を隠そう私もここの出身県なのでもう、金農の監督風に言うと「血が沸いた」状態なわけです。
この映画や漫画のようなドラマティックな試合の数々、そして純朴で秋田出身の爽やかな高校球児たち。高校野球というものを全力で楽しんでいる姿には、なにか技術力以上の「もっている」ものを感じざるを得ません。
秋田県の高校野球事情
ちなみにですが、秋田県の人たちは金足農業のことを、「金農(かなのう)」と呼んでいます。
昔から秋田県内では野球の強い高校として知られていますが、そもそも秋田県勢は甲子園に関してはめっぽう弱くですね、出場しても初戦敗退というのはざらなわけなのです。
金農(かなのう)の練習風景
経法大付属(現明桜)、秋田商業、金足農業など、数少ない秋田の強豪高校なわけなのですが、その中でも金農の練習風景を見ると、とてつもないきつい練習をしている高校で知られています。
(少なくとも私の中ではそんなイメージです)
なによりもきついのは冬の時期。雪が積もったグラウンドでは当然普通の野球の練習ができません。金農の選手たちは、雪深い道無き道を、ひたすら走りこむのです。
野球がしたいはずなのに、あの色がない世界をひたすら走り込むって…肉体的にもさることながら、精神的にもきついとは思いませんか?
実際、選手たちもインタビューに、冬の練習はとてもきつい練習だと、その訓練を思い出せばこの甲子園の場でも大丈夫、ということを言っていました。
そのほかにも、金農は「農業高校」なわけです。
昨今有名になった漫画「銀の匙」を知っている方はなんとなくイメージできると思うのですが、家畜などを飼育したりするのも授業の一環なのです。当番の人は朝クッソ早く起きて、家畜の世話をします。その後朝練があると、その世話の後に練習に入ります。授業が終わった放課後も、家畜の世話をしてから部活の練習に入ります。
野球一筋としてできる環境では全くないのです。
実際、畜産関係のクラスである高橋くん(横浜高校との試合で勝ち越しの3ランホームラン打った人。ちなみに高校野球をやってきた3年間で初HRというミラクル)は、豚を洗って世話をしてから甲子園に入ったとの話もでています。
その豚が、なんと9匹の子豚を近江高校との試合の際に産んだというからまた奇跡。しかも2ランスクイズを決めた時に9匹目の出産を終えるって。なに?本当、なに?映画なの?
農業高校という時点で、普通の高校生たちとは違うことを学べていて少し違うかもしれないけど、でもそれでもやっぱり球児であると同時に、普通の高校生なんですよね。特別扱いとかされていない、甲子園目指しているからといって世話をしないで練習したりとかしない。
なんかそんなところにも彼らを応援したくなる要素があるんですよね。
今大会の軌跡
VS鹿児島実業 5−1
正直、こんな強豪相手に当たって、また初戦敗退するんだろうなーって思っていました、すみません。ところがどっこい。なんか勝ってるし!!ま、甲子園だしまぐれでしょう、なんてまだ思っていましたよすみません。。。
実は、鹿児島実業のチームは、試合前からこの吉田投手を警戒していました。
その記事がこちら
ストレートの伸びがまるで漫画!金足農・吉田輝星に鹿実打線が驚嘆。ーNumberWebーより
VS大垣日大 6−3
正直ね、ここもそんなに期待していませんでしたよすみません。まぁ、初戦はまぐれで勝ったから次は負けるでしょう、秋田県勢ね、うん、なんて思っていました。
でも、この辺の後半戦から釘付けになり始めました。あれ、吉田くんちょっとこの人凄い投手じゃない?って思い始めたのがこの頃です。
VS横浜 5−4
ハイパー強豪校。今年の予測では各スポーツ紙がAランク評価をつけていました。試合は開始から見ていて、あ、強い、勝てる気がしない、って思ったぐらいに横浜の各選手が鍛え抜かれていました。なによりも守備が硬い。本当に。そして打線も手堅い。当ててくるんですよね。
そんななか、まさかの(失礼)チャンスが8回にやってきました。
ランナー1、2塁。
確かスクイズだかバントだかをしようとして、打者、失敗に終わる。
だれもが、このチャンスをモノにできなかった・・・もう負ける・・・絶望…と思っていたはず。
そして背番号3番 高橋 佑輔が打席へ。
奇跡が起きた。
高橋くんが振りきったバットに横浜投手が投げた球が当たる。
伸びる、伸びる、伸びる・・・・
ホーーーーームラアアアアアアアアンン勝ち越しの3ランホームラン!!!!
実況アナも叫ぶ。
ここにきて逆転。そして迎えた9回表。
一人、また一人と三振を奪っていき、この試合で吉田くんは10奪三振。試合終了。
興奮冷めやらぬ感覚、久々でした。鳥肌がしばらく治らなかったです。
対する横浜高校はまだ負けたと信じられない様子で、ちょっと胸が痛くなりました。
そうだよね・・そら、そんな場面で3ランHR打つとかできひんやん普通・・・
本当に両チーム健闘したいい試合でした。横浜高校のみなさん、お疲れ様でした。いい試合をありがとう。
VS近江 3−2
もうベスト8。普通に強いです。ピッチャーも4人体制できているし、打線も粘り強い。どちらが勝ってもおかしくない試合、むしろ、私のイメージでは個々の技術力は近江が高かったイメージでした。ただ、ここまで見てきて、金農は1試合ごとにメキメキと成長してきているのがわかります。強い敵と戦って、どんどん強くなっていく少年漫画の主人公のように。だから正直この辺りから、勝敗はわからないな、と思ってきました。
ここにきてまたもやドラマのような試合の展開がありました。
9回、1−2で金農が負けていました。表で近江攻撃を0点で阻止。これ以上の点を取らせない。
そして劇的な瞬間が9回裏に・・・
ノーアウト満塁。2塁には金農の俊足菊地彪吾くん。打席には金農1のバントの名手、斎藤くんが。
菊地くんは、「斎藤はバントの練習を人の3倍やってきてた。10種類くらいもっている。だからバントは絶対成功させる。あとは、3塁側にボールが行ったら、迷わずホームベースまで走ると決めていたので、3塁側にボールが転がって、いけるな、と」
とその日のインタビューで答えていました。
この仲間に対する絶大な信頼。これがあって、3塁側にボールがいった瞬間から、なんの迷いもなくホームベースに駆け抜けたんですよね。監督も途中まで気づいていなかったとか。あれは選手の判断ですとインタビューで答えていました。菊地くんしかこの展開を読めていなかったのでしょう。
近江の選手もこの展開は予測していなかったので、菊地くんがホームベースに戻ってきた時のキャッチャーがしばらく起き上がれなかったのが見ていて印象的でした。悔しいよね・・・うんうん、私もまた胸が痛くなったよ・・・
あまりの展開の早さに私もついていけず、とりあえず審判がセーーーーフのジェスチャーをして金農に点数が3てなった表示を見て、絶叫しましたよね。夫と一緒に笑 夫はこの叫びで喉を痛めていました笑
てか、途中までカメラもついていってなかったと思うんですよね。まさか2塁走者がホームベースくるなんて思わんやん普通・・・バント成功させた1塁をアウトにして、3塁走者ホームインで同点で、さあここからまた始まるぞ、って展開だと思うじゃないですが、カメラも。だから1塁にボール投げたところ写したんだと思うんですよ。
ところがどっこい、2塁走者ホームベースめがけてきてるやん?しかもなんか早いやん?
そんなんできひんやん、普通・・・(大迫半端ないネタ2度目)
あんな劇的な瞬間に立ち会えるなんて・・・本当に感動をありがとうよ、金足農業ナイン。。(まだ終わってない)
VS日大三 2−1
ついにきた準決勝。まさかここまでくるとは!!!
そして、100回大会を記念して、レジェンド始球式をしていた今大会。
なんとこの日の始球式はあの桑田投手が!!!
なんという運命の糸なのでしょうか。
34年前にKKコンビを携えたPL学園は、金足農業と対峙し、PLを追い込んでいたのです。そして、なんと、当時の桑田選手がサヨナラホームランを打ち、逆転サヨナラで金足が破れ、決勝には進めなかったという歴史があったのです。
桑田さんも、紫の衣装を見て、当時を思い出したそうな。
映画にするなら、34年前と、103年前の第1回からスタートかな。第1回で決勝破れるところからスタートして、それから70年後・・・みたいになって、KKコンビの怪物との戦いを描き、あれから34年後・・・第1回大会から103年・・・みたいな筋書きかな?
すごい大きな流れを体感していて、なんだか魂が震えますね。
この大会も怖かったー。もう心臓に悪すぎる試合でした。
なんども金農にチャンスのシーンはありましたが、それから追加点をなかなか許してもらえない。
1点差という状況がもうこんなにも不安なものだとは思いませんでした。
なにせ相手は強豪日大三高。数々の逆転劇で幕を閉じてきた高校なので、本当に油断ならなくずっと固唾を飲んでいました。こんな流れが悪い状況でも、動じない吉田投手の威風堂々たる風格。
本当にみるものを惹きつけてやみません。
9回裏でのサード、あれよく取ったと思います。本当に。同点になるところでした。
そしてキラリとひかる吉田投手のセンス。あれもうプロの域や。。。
牽制しまくっての速球で打者ついていけない空振り三振を取るという技・・・なんやねん。
吉田半端ないって。
最後の最後、左中間に打ち上げたボールも、レフトがとる瞬間まで冷やっとしてましたから。
取った瞬間の吉田くんのあのポーズがまたかっこよかった〜。
いつもは叫んだり、手を上げて喜んだりして試合終了していましたが、あの瞬間は確かな一歩前進、仲間が守ってくれたものだ、というものを感じました。
ああ、感動。
本日対する大阪桐蔭。
なにかラスボスのように言われていますし、ヒール的に言われることもちらほらみかけますが。彼ら野球のエリート軍団ですが、彼らは彼らなりに、プロを夢見て親元を離れたりして野球に人生捧げて打ち込んでいるという彼らのストーリーもまたそこにあります。甲子園出場は当然、絶対優勝しなければならないという非常に強いプレッシャーを強いられている中、野球をしてきています。それはそれで私はいいと思っています。
みんな15〜18歳の高校生です。純粋に野球で戦っている球児たち、どちらかを悪く言ったり贔屓したりというのはナンセンス。
でも、純粋にスラムダンクの湘北VS山王戦みたいなイメージはありますよね!笑
あ、贔屓って書いたけど、私はもちろん金農贔屓ですけどね!それは勘弁して。同郷だもの。
そして応援したい高校があってもいいと思います。贔屓って書いたのは、審判とか解説者、実況とか中立な立場じゃないといけない人たちの贔屓ってことですね。
さて、あと1時間少しでプレイボール!!
楽しんで全力野球をして、平成最後の夏を謳歌して欲しいですね!
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